ジョナ・レイダーのサパークラブに行ってきた!(上)

・ジョナ・レイダーJonah Reider)とは何者なのか?

heapsmag.com

HEAPSというWEBメディアの記事で、シェフを名乗らず、一人の「a cook(料理する人)」と自分を呼ぶジョナ・レイダーの記事を読んだときの、自分の「なるほど」感は異様だった。
ジョナに関する詳細は記事をじっくりと読んでもらいたいが、2017年5月11日に投稿されたこの記事が多くのネット好き、メシ好き、IT好き、飲食関係者の共感を呼んで話題になったのは、彼のやっていることが、今の時代の空気感をぴったりと体現していたからだろう。

 

 

 

 

自らのレストランを持たず、お金持ちからシェアされた空間を使って料理を自由に作るというストーリー。そのすべてが斜め上で、ミレニアル世代っぽいのである。数年前に、堀江貴文さんの「寿司職人が何年も修行するのはバカ」発言が話題になったが、まさに日本の古い飲食業界とは全然違う風がアメリカでは吹いているというのを教えてくれたのがこの記事であった。なので、引用したように堀江さんがジョナに興味を示すのも非常によく分かるし、飲食のイノベーションとはかくいうものだという見本になったことから、多くの人が興味を示したのだろう。

 

weblog.horiemon.com

 

もちろん、僕もその一人で、この記事をきっかけにジョナという存在に興味を持つようになった。

というのも編集業をやりながら中途半端に飲食業界に片足を突っ込んでいる僕は、「飲食はビジネス的に儲ける人からはがっつり家賃を取るべきだが、街のバリューをあげていく人々からは家賃を取らない方がいいのではないか?」みたいな発言を最近では方々でしており、またそれを今後加速させていこうと思っていたので、固定された家賃を支払い、疲憊していく飲食店経営者とは全く異なる悠々自適なジョナの生き方に、自分の考え方を補強する一つの可能性を見ていたわけである。あと単純に面白そうな人の料理が食べたくて仕方がないのだ。

 

www.inshokuten.com


といってもジョナの料理を食べるのは世界屈指に難しいのは想像できるだろう。会員制レストランであれば直接店舗に行き、直談判できるかもしれないが、
ジョナやその関係者と知り合いになるしかないのだ。彼の料理は大金持ちだから食べれるといったものではない。そこがまた多くの人に共感されたところかもしれないが、僕が食べれる可能性は極めて低く、実現は困難なのでした。

・ジョナのサパークラブ

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招待状にはジョナのメッセージが!

 

そんな僕がなぜかジョナの食事会に招待されることに!?

うおおおおおおお!!!
マジで生きててよかった! 
経緯はざっくり省きますが、今回
東京で開催されるというジョナの初めての食事会に招待されました。

日本で2回だけ開催されるという初回の会場は、渋谷にできたばかりの TRUNK HOTEL で。1階のイベントルームで開催するのかと思ったら、エレベータに登って高級感溢れる客室に。なんと、ホテルの部屋で開催するんですね。非常にジョナっぽいプライベート感ある演出だと思いました。

 

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扉を開けるといきなりジョナがお出迎え。ウエルカムドリンクを頂きました。

 

せっかくなので調理風景が見たいなあと開始時間より早めに来たら一番乗りだそうです。ジョナと挨拶を交わすと彼自身でウエルカムドリンクを配ってくれました。

「正式にはシャンパンと呼んではいけないものなんだけど、100%葡萄ジュースを自然発酵させて作ったフランスのスパークリングワインなんだ。今回のディナーのために、日本で買ったんだよ。これまでのディナーパーティーでも出しているものなんだけど、僕のオススメなんだよ」

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NV Jo Landron Domaine de la Louvetrie 'Atmospheres' Brut, Loire, France

 

「トランプのカードを一枚引いて」

そう突然言われて僕が引いたカードはクラブの9でした。

「Beautiful! カードの席が君の席だよ。ここは自由な空間なんだよ。スナックでも食べて、部屋の様子を見たり、家のように自由にしていね」

そう言われてテーブルを見渡すと同じ数字のカードがありました。

こういう仕掛けも普通のレストランとは違って、さまざまな人が集まり交流するサパークラブらしい、面白いものです。

 

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テーブルにはカードとHEAPSKからお礼のメッセージと、メニューが。

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メニューは全て日本の食材を使ったもので、5品にデザートが2品。

 

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テーブルの様子。スナックが並んでいます。画面にはジョナの日本での旅の記録の写真がスライドショーで流れていました。

 

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 ホテルのキッチンを使って料理の用意をテキパキとしています。

 

僕が写真を撮ったりしていると、この日の10名のゲストがようやく一堂に会しました。メンツが偶然にも知った人ばかりだったのが面白かったのですが、ツイートしていたはあちゅうさん、僕といつもメシ談義をしているDMMの片桐さん、AV男優のしみけんさんなど多彩な方々ばかり。

 

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ナンのような硬いクラッカー。クリスピーで下に出てくる料理をディップして食べます。

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東京の青梅市にある、T.Y.FARMの畑から運ばれた新鮮な野菜。

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味噌を使った自家製マヨネーズ、野菜をディップして食べる。

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左は和牛のタルタル。玉ねぎとひじきがのっています。右はサラミを一本ペースト状にしてオイルと混ぜたスパイシーサラミ。

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アラビア圏で食べられているフムスのような枝豆のペースト。

 

・気になる料理の味は?

気になる料理の味ですが、これが......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

むちゃんこ、美味しんですよ!!

 

実はnomaもそうだったのですが、ガストロノミーは「見た目は美しいけど味は今ひとつ」とか「酸味のバリエーションが大事!(味よりも酸味)」みたいな料理も多いので、果たしてジョナの料理がどんなものなのか、写真で見ている以上は想像がつかなかったのです。今回実食してみてよく分かったのが、ガストロノミー×ジャンクなんですね。ジャンクフードというと悪いイメージがありますが、僕らが子供の頃から好きだったものがスナックだったり、ジャンクフードなわけで、料理人としては極めて身近であり、また誰もがやっていないだけでに、刷新しがいがある訳です。サーモンアンドトラウトの森枝幹シェフがフィッシュ&チップスを更新したものを作っていて、「このジャンル攻めたいんですよ〜」と話していたのをふと思い出しました。

 

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ジョナがお皿を追加で持ってきました。

 

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今回の来日で初めて食べて気に入った秋刀魚をピザ風味で味付けしたものだそうです。

 

ここまで書いたら次の予定に行かなければならなくなりました。

コース料理は明日また書きたいと思います。

続く